ブラジル農園視察報告

一昨日、ブラジルより帰ってきました。

今回は、ミナスジェライス州サントアントニオ・ドアンバロ、ミナスジェライス州カルモデミナスとサンパウロ州エスピリットサント・デビニャルの陸路、およそ2000キロに及ぶ農園視察でした。

お尻が痺れると言うのを初めて経験した視察旅行でもありました。

今回、私自身が農園視察旅行に参加した目的には、ブレンドのベースとして、包容力があり甘みがあるブラジル・ブルボンを探すことと、
いい意味でのブラジルらしくないブラジル・カルモデミナスのセルトングループの農園を見てみたいということがありました。
またカルモデミナス地区では、当店がイエローブルボンを作って貰っている『ティジュコ・プレト(黒い肥沃な土の意)農園』の農園主にお逢いしました。
農園主の「ブルボンが好き」と言う言葉が忘れられません。

現地でも多くの組合でカッピングをしてきましたが、ブレンド用ブルボンを探すと言うのは 非常に難しい選択です。
熟慮して楽しんでいます。

*今回のミッションは、トバブルーと同じ志、同じメンバー、ISの荒川さん、神戸の松本さん、金沢の西岡さん、大阪の福島さん、カップテスターのマルシアさんとご一緒させていただきました。お世話になりました。

▲ティジュコプレト農園(カルモデミナス)
肥沃な黒い泥土だったことからこの名がついた。
農園主の「ブルボンが好き」が起因し、栽培されている約90%(180ha)がアマレロブルボン(イエローブルボン)である。
それの年間収量が1350袋。地理的に特に美味しいアマレロブルボンが栽培される地域は標高が1250mありcascalho(カスカーリョ)と呼ばれ特別扱いされている。
イリーやBSCAまたはフランスにおける品評会で数多く入賞を果たす。
カップテスターのマルシアさんは、「上品で繊細、甘みがあり中程の酸味に加え、レモンのような柑橘系の香りがある」と評する。
カルモコーヒー社のジャッケス氏は同農園を栽培に対する意欲と技術、姿勢は城内一番と賞賛する。
当店もカスカーリョ・エリアを80俵ほど買い付け予定です。

▲サンタイネス農園(カルモデミナス)
1979年にセルトングループに新しく加わった農園。今ではカップオブエクセレンスやイリー品評会、BSCA品評会で数多くの場面で高い評価を受ける。栽培品種はアマレロブルボンのほか、カツアイやアカイアなど。
標高1200m農園面積は105ha。
環境にも配慮し水洗処理後の水を浄化後牧畜に再利用したり、脱果肉後の果実を肥料としてしたりと環境にも優しい農園運営をしている。
標高の一番高いところのコーヒーを5俵(全体で15俵)買い付け予定です。

▲サンタアリーナ農園(100年ブルボン)
農園主は4代目にあたるジョアンキンベルナデス。温泉が沸く町ポソスエカルダスにある。
産地はカルデラの淵にあたる山岳地帯にあり標高は1100~1200m、保水性に優れた肥沃な火山性土壌。
約360haのコーヒー農園には70世帯の永住労働者が住居を構え、社会自治体が存在する。歴史が古く、107年前にさかのぼる。
今も当時植えられたブルボンベルメーリョ(赤豆)がたくましく実を育んでいる。
一方新しい技術もいち早く取り入れ、1991年に他に先駆けてパルプドナチュラル製法を導入した。
年間平均5000袋を生産。当農園の 100年前に植えられたブルボンを「100年コーヒー」として5俵(15俵しか取れない)買い付け予定です。