2023年7月 コロンビア旅行記Ⅰ

はじめに

4年ぶりのコロンビア渡航、今回で6回目となる。

前回同様、日本珈琲貿易株式会社:廣畑氏、現地アテンドとしてCON(Colors of Nature)のフェリペ氏にご同行いただきました。
お二人には大変お世話になり、有意義で楽しい旅行となりましたことを重ねてお礼申し上げます。

 【左】CON フェリペ氏と 【右】日本珈琲貿易 廣畑氏




前回と同様、アメリカヒューストン経由。
さっそく、UNITEDの洗礼を受ける。 ヒュートンまでのコードセア便とは名ばかり、接客・飲食に身を置く者として、何とも印象深いものであった。
ここまでしなくても・・・と、八っつぁん、熊さんの落語の噺が作れそうな道中(フライト)であった。
帰りの便(ANA)には救われた。まあ、モノより思い出である。

今回の目的と言ってしまえば大げさであるが、前回買えなかったナリーニョ、イワンさんのコーヒーを買いたい、自分の釜で煎ってみたいというのがあった。
前回、イワンさんのご自宅で、浸漬法「鍋に入れたコーヒーにお湯を注ぎ漬けて置く。コーヒーが出た頃を見計らって、ネルなどで濾すシンプルな方法」でいただいたコーヒーがとても美味しく、忘れられないコーヒーになってしまったのである。

かつてはコロンビアと言えば、ナリーニョ・ウオシュドと言われていた。
そこは2,000mを越える農園で、肥沃な火山灰土壌であるが、雨が少なく標高があり寒暖差が大きい環境は、コーヒーの樹にストレスを与える。よって他の植物と同じように実が熟れるまでに時間がかかり、小粒であるが甘い美味しいコーヒーがとれる。
近年では、バリエタコロンビア、カスティージョ、精製方法は主にウオシュドであった。
最近、CONのサポートにより、ナチュラル、ハニープロセスコーヒー、嫌気性発酵も徐々に広がりつつある。

結果的にナリーニョはでは3アイテムをゲット。そのうちの一つは、もちろんイワンさんのコーヒーである。
あと2つは同じ生産者、ヒメナ・マルチネスさんのコーヒー、私にコーヒーの命名権を与えていただき、ヒメナさんの名前を付けさせていただいた「コロンビア・ナリーニョ ピタリート・ヒメナ」。到着が楽しみなアイテムだ。
また今回は、サン・アグスティン(San Agustin Departamento del Huila)のエルエンカント(El Encant)農園主:ミゲル氏とTOKUSHIMA COFFEE WORKSにも来ていただいた息子のマウリシオさんにお会いできることを楽しみにしていた。

エウジェノイデス、スーザンルメ、ラウニーナなどのカッピングができたことは有意義であった。
最後4日間のフェリペ氏のLABOでのカッピングでは、ゲイシャ、ウシュウシュ、INFUSED COFFEEの比較カッピングもできたし、中身の濃い充実のミッションとなった。

INFUSED COFFEEとは、漬け込みコーヒーである。シナモン、トロピカルフルーツ、ローズウォーターと赤い果実の香りなど、圧倒的なフレーバーがある。
選択肢の一つとしては、全く否定するものでもないが、同じコーヒーとして混在することには当然抵抗がある。
消費者に対して、生産国・消費国ともに情報の開示が必要であると考える。コーヒーに限らず、他の商品においても一括表示に記載されていないのは、問題である。



ボゴタ(Bogota)→ パスト(Pasto   Departamento de Nariño)→ カリ(Santiago de Cali   Valle del Cauca)車移動 →ポパヤン(Popayán   Departamento de Cauca)車移動 → サン・アグスティン(San Agustin Department of Huila)という行程。
日本からの長時間フライトは当然だが、車移動も生産地では5、6時間は当たり前の距離。長い時は、十数時間というのも今までざらにあった。
こんなことでやっと「来たんだ!」と実感するのはコーヒー屋のサガかも・・・と今回もひとりほくそ笑んだ。

 ヒューストンからボゴタに深夜到着。早朝パストに出発のため、ホテルで仮眠をとる。
 ホテルが用意してくれたサンドウィッチとデザートを持って、El tablon village へと向かう。

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