木灰

本格的なナポリpizzaを作りたいという一心でイタリアのピザ窯を入れ、スタッフ共々試行錯誤を繰り返しています。

コーヒーと同じで、「早々に理想のカタチがみえるものではない」と納得させられながら、一方では、お客様には気長にお付き合い頂けたらと、調子のイイことを考えながら・・・
内心、少し焦ったりと、真正面から日々時間を重ねております。

それはさておき、一草さんに藍染の暖簾の「ほたる」を作っていただいたことを、先日ご紹介しました。
以前から、コンクリ-ト打ちっぱなしの店舗にも合う暖簾や、生け花で使わせていただいくためのものなど、今まで何種類も作ってもらっています。
直火焙煎機から出るコーヒーの灰を使い、阿波藍を建てることが出来ないものかと、何度か試していただいたこともありました。

結局のところ、コーヒーの薄皮から出来る灰では、アルカリ度が低く敵わなかったのですが、「今回ピザの薪窯(楢・小楢・樫)の灰ではどうか?」という事になり、今回その灰で染めてもらいました!・・・とは大げさですが、藍との相性は、すこぶるイイということで、イタリアに気触れた美馬の楢材の灰から、阿波藍木灰汁発酵建染め「ほたる」が出来あがりました。

次回はコーヒーの灰も少し参加させて貰えれば・・・。

以下は、一草さんのHPからお借りした文章です。

― 染める
藍は水に溶かすだけでは色を出しません。
藍を染液にするには、すくもに強アルカリの液とぶどう糖などの栄養源を加えて発酵させなければなりません。 その工程を「建てる」といいます。
(この工程でさまざまなケミカルな材料を使用する方法もありますが、一草issoでは昔ながらの天然染料のみを使用しています。)
藍甕にすくもと木灰汁(アルカリ液)、ふすま(小麦の糠)、石灰をこねたものをいれます。
2~3日で表面に赤紫パール色の膜が生じたら石灰を足し、木灰汁でゆっくり量を上げていくと染色ができるようになります。
液の中に布を入れて引き上げると最初は茶色っぽく、そして鮮やかなグリーンを帯びた藍色になります。
水洗いすると美しいブルーがあらわれ、染め重ねると黒に近い程の深い色になります。

参考資料:徳島県藍染研究会「藍・Indigo」