コーヒーの世界

金沢大学にはコーヒーの授業があります。
全国的にみても珍しいと思っておりますが、コーヒーに携わる各方面の方、或いはコーヒーを研究されている薬学、農学博士であったりします。私も年に一度か2度、招へいされ、お話をさせて頂いております。

今回は後期2回目の授業であると言う事で、コーヒーの総論?と言えるのかどうかは判りませんが、「コーヒーサードウェイブ」(第3の波)についてお話をさせて頂きました。
これまでは、オリンピック招致のプレゼンテーションで有名になった?「お・も・て・な・し」とか「茶の湯からカフェへ・・・設え・・・」などでした。下記、簡単に纏めました。

アメリカ西海岸、或いは北欧で生まれた?(私は個人的には日本の自家焙煎店であると思っておりますが・・・)
コーヒー店のスタイルですが、今や全世界に広がりをみせております。
アメリカ西海岸、ポートランドを中心としたエリア、アメリカ東海岸、ニューヨーク・北欧、ノルウェー、オスロ・デンマーク、コペンハーゲン・オーストラリア、メルボルン・イギリス、ロンドン・韓国、ソウル・台湾、台北・そして日本。
因みに「ファーストウェイブ」とは19世紀後半からであったと言われています。
アメリカの禁酒法施行も原因の一つかも知れませんが、アメリカでの大量消費が始まった時代です。
日本からブラジルへの移民政策が始まったのも1900年はじめのころ。サンパウロでのコーヒー農園の拡大はそれを物語っています。

また日本の「カフェ文化が根づき始めたのは明治後期からでありました。銀座「カフェ・プランタン」「カフェ・パウリスタ」1911年(明治44年)。「セカンド・ウェイブ」と言われているのは、1960年~1990年後半、シアトル系(スターバックス1971年・シアトルベスト・タリーズ等)が謳歌した時代であり、エスプレッソ、バリスタ、カフェラテなど、日本でもごく普通に使われるようになったのもこの時代からです。
コーヒーは深煎り、ブレンドが中心のミルクとの相性を考えたものです。エスプレッソマシンでの抽出が殆どでコーヒーの評価も欠点の有無をチェックするネガティブ評価。日本の喫茶店とイタリアのバールが下敷き。
「サード・ウェイブ」とは1990年代後半からであり、コーヒー豆の産地を重視(シングルオリジン、トレサリビティー、テロワール)等。スペシャルティーコーヒー基準、概念の定着、味のキャラクターを掴むポジティブ評価。
豆の個性を引き出す淹れ方、ドリップ(プワオーバー)、エアロプレス、フレンチプレス、サイフォン、エスプレッソ)等。
コーヒーの酸味と香りを重視したシングルオリジンの浅煎り等。日本の自家焙煎コーヒー店が下敷き・・・(個人的に思っている次第です)
というような話でした。

当日は授業というカタチの一方通行ですが、今日送られてきた「出席カード」に「本日の講義の感想その他」という項目があります。
いわば私への通信簿。ヨイショの部分も当然ありますが、また元気を貰えるものでもあります。

コーヒーってやっぱり繋がりますね!