2012年4月 アメリカ西海岸視察記

昨年のヨーロッパに引き続き、アメリカ西海岸の視察旅行に行ってきました。

今回は、SCAAのカンファレンス&エキシビジョンが ポートランドで行われるのに合わせての視察です。
日本でもSCAJ開催時にJHDC(ジャパン・ハンドドリップ・チャンピオンシップ)が 9月に行われますが、 注目のブリュワーズ競技会も行われていました。
またコーヒー店でドリップ抽出(プワ・オーバー)が行われていると言うのを聞いていたので 実際に見て来るのも楽しみの一つでした。
サン・フランシスコのダウンタウンでは、店内に大きな焙煎機を設置した ロースタリーカフェが圧巻です。
コーヒーは鮮度が命ですが、それをストレートに表現しているところがアメリカ的です。

また、プワ・オーバーも何処の店でも採用されておりました。
ケメックス、ハリオ等、日本でもお馴染の抽出器具です。
コーヒーの抽出技術と理論は日本のお家芸ですが、お客様に視覚的に、しっかりと見せ、伝える店づくりをしておりました。
とてもシンプルでオシャレですが、私も焙煎をしているはしくれとして 店内の埃がとても気になったところです。

カリフォルニア・バークレーでは、スティーブ・ジョブズも通ったと言われる CHEZ:PANISSE(有機野菜のレストラン)に寄れたことは幸せなことでした。

ブルーボトルの焙煎工場とカフェを視察できたのもいい経験です。
コーヒーがクリーンで印象に残りました。

ポートランドでは、先のカンファレンスと ブリュワーズ選手権のセミファイナルを見学。
日本企業のブース、ブラジル、イエメンブース等、普段お世話に成っている方のご案内もあり楽しいひとときでした。
ブルユワーズ選手権は、手動の抽出器具であれば何でもOKの競技会です。
味覚審査とプレゼンテーションを評価にしています。
地味な競技会と言う印象ですが、コーヒーは抽出技術で如何ようにでもなる嗜好品。
日本のドリップ技術がスタンダードになればと願うのみであり、今後の課題もみえてきた 競技会でした。

翌日はダウンタウンのカフェ巡りに出掛けました。
スタンプタウン、カフェビータ、バリスタ等、フリーマーケットのコーヒーまでプワ・オーバーが浸透しておりました。

ロス・アンゼルスでは、昔ながらの超繁盛店、LAMILL COFFEEへ朝食を食べに。
久しぶりに胃の中も美味しいコーヒーと食事に満足。
その足でシカゴ発祥のインテリゼンシアへ 内装、エスプレッソマシン、どれをとってもアメリカのカフェを代表する設えにやや興奮しました。
エスプレッソは、ミルクとの相性を優先させた浅煎りであり、シングルではアシデティー(酸味)が強いのですが バリスタの技術もさすが甘みを引き出しています。

ハリウッドにも出掛けました。
相変わらずの喧騒。
倉庫街をリニュアルしているハンサムコーヒーにも寄りました。
快く、焙煎室にも案内していただき、マシンを観察。
相変わらずプロバットの年代物。
私のも同じである為、親近感を覚えました。
翌日もLAのヴェニスビーチ近く、インテリゼンシアへ、ここも相変わらず風格がありオシャレ。
エスプレッソマシンも使い勝手を考え、改造を加えたものです。
今回のミッションは、ヨーロッパ同様、『カフェグッズ』小林お父さんの企画によるもの。
長時間の運転と案内をして頂いたのは、アメリカでの生活も長い米子のオールドニューの本池さん、ナビは日本のバリスタ情報では右に出るものは居ない、私と同じSCAJの抽出委員会 委員の小林息子さん、何回となく生産国へはご一緒させて頂いた神戸の松本さん、焙煎機の研究、制作、製造の第一人者福島さん、英語が堪能な名古屋シーシーエスの服部ご夫妻とご一緒させて頂きました。
大変お世話になりました。有難うございました。