Laboセミナー報告<11/10開催/講師:土屋 浩史氏>

11月10日(火)

カフェプントコム代表
土屋 浩史さんを講師にお迎えし、
LABO第5回コーヒーセミナーが開催されました。

「コーヒーの種子からカップまで(FROM SEED TO CUP)」

中米・アフリカ等コーヒー買い付けのスペシャリストであり、
輸入販売に加えコーヒーセミナーの講師、
技術指導など幅広くご活躍されている土屋浩史さんから
コーヒーの生産工程や流通過程、また買い付けの際に現地で感じた
生の最新情報等詳しく教えていただきました。

種を発芽させてから収穫できるようになるまで
最低でも2,3年かかるコーヒーの木。
失敗したからと言ってすぐやり直しの利くものではないという
農産物の難しさから始まり、
各国の栽培・精製・集荷方法の違いや最近のコーヒーの消費動向など
写真や動画を使って丁寧に説明して下さいました。

見るからに人の良さそうな土屋さん。
買い付けでは産地の人になめられないように
にらみをきかせることもあるのだそう。

悪いものを買わされたりしないようにハッキリと自分の意見を伝え、
もちろん良いものが来たら「良かったよ。ありがとう」と、
産地の方と信頼関係を築くことが何より大切だとおっしゃっていました。

初めて買い付けされたニカラグアの豆を乗せた船が着くその晩は、
本当に届くのか不安で眠れなかったこと。

世界最貧国の1つと言われているエチオピアでは
輸出規格を満たしているコーヒーは
輸出しなければいけないため国内では飲めないというお話。

昔は生産者がコーヒー豆の価値を知らなかったから安く手に入ったが、
今は生産者もその価値を認識して、
自分達で味見をし、良いコーヒーは高値で売るようになった。とか、

昔は産地で他の買い付けの業者さんと顔を合わせることは
ほとんど無かったけれど、今は韓国やオーストラリアなど
様々な国の業者さんと鉢合わせをするし、
生産者も高値で買ってもらえるように焙煎の技術も磨いている。

これはだまっていてもいいコーヒーが買える、という時代ではなくなったな。
もっと自分からアピールしていかないといけないな。
など、思っていたイメージとは全然違う
興味深いお話をたくさんしていただきました。

土屋さん曰く、
「コーヒーとは夢のある、ロマンのある面白い農産物」。
エチオピアにはエチオピアの、
コロンビアにはコロンビアのそれぞれの特徴を
まるで物語のように楽しそうに話す土屋さんからは
コーヒーに対する深い愛情を感じられました。

最後に土屋さんを囲んでの懇親会。
オーガニック認証コーヒーの需要や
大手コーヒー会社はどのように豆を仕入れているのか、
直接農園とアクセスして買い付けするのは可能か?
など様々な質問に丁寧に答えていただき、
和気あいあいとしたセミナーとなりました。

今回のセミナーでFROM SEED TO CUPの流れをよく理解することができました。
また、そう考えてみるとその流れに自分も含まれているのだなぁと。
生産者、輸出業者、焙煎者、たくさんの方の想いを繋いで、
そして自分の想いもプラスしてお客様の手元に届けられるように
一層気持ちを引き締めようと感じることができたセミナーでした。

土屋さん、楽しい時間をありがとうございました!
セミナーに参加していただいた皆様もありがとうございました!

カブ