COFFEE WORKSセミナー報告 <12/13開催/講師:酒井泰広氏、坂口真也氏>

2016年12月13日(火)COFFEE WORKS山城店にてコーヒーセミナーが開催されました。
今回のセミナーは今、世界中から注目されている国の一つ【コスタリカ】についてです。

講師にワタル株式会社の酒井泰広さん、サポートに坂口真也さんをお迎えし、約2時間のセミナーと懇親会が行われました。
酒井さんはこの夏まで同社の駐在員としてコスタリカに住んでいらっしゃったということで、
リアルタイムなコスタリカのお話を伺うことができました。

カップ・オブ・エクセレンス国際審査員、
CQI認定Qグレーダー、
ブラジルサントス商工会認定 珈琲鑑定士、
JCQA認定コーヒーインストラクター1級など、
コーヒーに厳しい目を持った酒井さんから、前半はコスタリカのコーヒー事情について、
とりわけハニー製法について詳しくお話していただきました。

コスタリカは九州と四国を足したぐらいの小さな国で人口約490万人。
軍隊を持たず、国民の幸福度の高い国。
電力の9割以上が自然エネルギー由来。
国土面積の7割に及ぶ森林と、地球上の生物種の5%近くが生息すると言われている豊かな自然。
その豊かな自然から作り出される豊かな味わいのコーヒーと、2000年頃から火が付いた、
小規模農園の生産者が独自に水洗処理施設を持ち、農園、品種、生産処理にこだわった
個性豊かなコーヒーを作る【マイクロミル運動】などコーヒー業界からも大注目のコスタリカ。

レッドハニー、イエローハニー、ブラックハニー・・・

と精製の過程でどれだけのミシュレージを残すかによって豆の色が変わり、味わいが変わる。
多く残せばその分手間もかかるが値段も上がる。
商社の方目線のお話というのはまた新鮮で、農園に密接に関わっている事、
豆だけでなくその背景にある知識の豊富さもあり、農園や生産者の顔が浮かんでくるようでした。

セミナーの合間にマスターが春に現地で買い付けた4種類のコスタリカのコーヒーのテイスティング。
製法の違い、焙煎の深さによって同じコスタリカでもこんなに様々な表情を見せる事に参加者の方々も感動。

後半はコスタリカでの日常的な食事、コスタリカ風にアレンジされた日本食や世界的にとても珍しい生き物、
川自体が温泉になっている珍しいエリアなど、今すぐにでもコスタリカに旅行に行ってみたくなるようなお話でした。
コーヒーの木は20年くらいで新しい木に変えるために古い木は切ってしまうそうなのですが、
近くのレストランではその木を薪にしているなんてお話も。

その後は美味しいパスタやピザが並んだ懇親会。
それぞれ皆さんが直接質問され、最後はマスターのコーヒーで締めくくられました。
今回のセミナーで自分達がお客様に提供しているコーヒーの背景を知ることができ、
また一つコーヒーに対する愛情が深くなりました。

こんなにも表情豊かなコーヒー。

色んなコスタリカを試してぜひお好みの1杯を見つけていただきたい。
そのために自分ができる事を一つずつ。とスタッフでも話し合いました。
農園の方、そして酒井さん達の様な商社の方、輸出業者の方や焙煎師の方、そしてお客様に提供するお店のスタッフ。
それぞれの思いを知ることによって遠くの生産者の方から、お客様が口にするそのカップまでの距離が
日に日に近くなっているように感じるそんなセミナーとなりました。

セミナーに参加していただいた皆様、どうもありがとうございました。

酒井さん、坂口さんもお忙しいところありがとうございました。

カブ